ちょっと良い革靴(3万円ぐらい)を購入してから、しっかりとシューケアに取り組むようになりました。
それは革靴を大切にしたい気持ちと、お気に入りの靴をなるべく長く履きたい気持ちと、手入れした革の変化を楽しみたい気持ちからきています。
新品の革靴を購入してから履くまでに行うプレメンテナンスについては別記事にてご紹介しました。
次からは、本格的に”靴磨き”へと入っていくわけですが、ここでは月に1度のケアで革のコンディションを整える方法をお伝えしていきたいと思います。
靴磨きをやってみると靴はキレイになるし、履いた時の気分もいいしでハマってしまいそうです。
月一ケア “靴磨き”の手順
手順をざっと紹介します。おおよそ30分〜40分程度でしょうか。どの程度までやるかにもよりますが、このぐらいの時間はみておいた方がよいかも。
完成までは大きく分けて8つのステップを踏んでいきます。
靴磨きというと、難しく聞こえるかもしれませんが、難しいことは一つもありません。プロの靴磨き職人のようなクオリティは出せないかもしれませんが、道具さえあれば初めてでもキレイに革のコンディションは整えることができるので、ぜひチャレンジしてみてください。
次に靴磨きで必要な道具たちをみていきます!
“靴磨き”に必要な七つ道具
ここで紹介するのは、靴磨きにおいて必須道具なので、揃えておきましょう。
使う順番で記載しました。一つずつ揃えるのが大変な方には、靴磨きのスターターキットが各メーカーから発売されているので、靴磨き入門として取り急ぎ道具を揃えるにはいいかもしれません。
靴磨きのやり方
①紐やバックルを外す
少し面倒かもしれませんが、まず靴磨きを隅々まで行うために、紐やバックルを外しておきましょう。
また、シューツリーを入れておくと、反り返りや型崩れが防止できるだけでなく、靴磨きがしやすくなるのでおすすめです!
僕は、コロニルのシューツリーを使用していますが、同じような木製のシューツリーがベター。靴の中の湿気をとってくれますし、長く革靴と付き合っていくために持っておきたい道具です。ちなみにサイズがあるので購入する際は注意しましょう!
これで準備が完了しました!つま先にキズもみられますが、キレイに磨いていきます。
②ほこりを落とす
まずは、毛足が長く柔らかい馬毛ブラシを使って、ほこりなどの小さなゴミをはらい落としていきます。この工程を行いながらどこにキズが出ているのか、ひどく汚れた箇所はないか等、靴全体のコンディション確認も忘れずに。
ブラッシングは、ほこりのたまりやすい隙間など隅々までシャッシャッと動かしていきます。全体がブラッシングできればOK!
③クリーナーで拭き取る
クリーナーは”メイク落とし”のようなイメージですね。汚れを落とすだけでなく、古くなったクリームやワックスも落として”すっぴん”の状態へ戻してあげます。
クリーナーは指に巻いた布に付けて使用します。注意点は、拭き取りすぎないこと。
拭き取りすぎに注意と言われてもどの程度やれば・・・と感じてしまうかもしれませんが、拭き取った時に革のツヤがなくなればOK。
最初のうちは少しずつ様子をみながら拭き取っていきましょう。
クリーナーで拭き取きとった後の状態。ピカピカしていたつま先のツヤがなくなりましたね。
④クリームを塗る
クリームは、革靴と同色のものを使っていきます。薄い色の革靴に濃い色をのせていくテクニックもあるのですが、まずは全体をしっかりケアすることから覚えましょう。
クリームは、ブラシを使用して塗っていく方法でも良いのですが、僕は指を使って塗り込んでいくことをおすすめします。
指で塗ることで力のかけ具合がわかりますし、クリームが伸びなくなったら追加の合図になります。
指は汚れてしまいますが、ラップを巻いてみたり、ゴム手袋をする手もありかなと。
革靴を履いていくとこのコバ部分の手入れも必要になってくるのですが、ヤスリをかけてからコバインキを付けてワックスを塗っていく工程が必要となります。ひどくなければ、このケアで十分ですね。クリームを持っていない方はまずは靴と同色のものを探してみてください。
⑤クリームを馴染ませる
指で塗り込んだクリームをさらに革へ浸透させるために、硬い豚毛ブラシを使って全体をブラッシングしていきます。
こちらでも履きジワの出る部分は入念に!ブラッシングは強めに力を入れて行います。
⑥余分なクリームを拭き取る
ブラッシング後は、革表面の余分なクリームを拭き取っていきます。
布は、同じ面を使用するのではなく、少しずつ変えていきましょう。革靴を何分割かに分けて、使う面を変えていくと拭き忘れもなくなるのでおすすめです!
この工程だけで、全体的に美しいツヤが出てきますね。気分高まる!
これで靴磨きを終えても良いのですが、次は革をコーティングして表面をピカピカにする”鏡面磨き”の方法をご紹介していきます。
⑦ワックスを塗る
いわゆるシューシャインというやつですね。革靴の表面にワックスのうすーい層を重ねて重ねてツルツルのピッカピカにしていきます。
どの程度ピカピカにするかは、好みもありますが、鏡面磨きをすることでフォーマル感は強くなります。また、足元をみられた時に、ちゃんと手入れしていることが丸わかりなので印象も良いです。
もちろんコーディングをするので、革を守る一つの要素ではありますが、見た目の部分が大きいかなと思っています。
鏡面磨きは、乳化性クリームとは別に用意したワックスを使って行っていきます。こちらも指を使って塗っていくのですが、指だと体温でワックスが少し溶けるようで良いらしい。
車に使うようなワックス同様に、塗った時に輝きはなくなりますが、これから驚くほど輝いてきます。
⑧ 水を含ませて磨く
1回ワックスを塗ったら数滴の水を使って磨いていきます。写真のように2〜3適ほどでOK。
ワックスを塗る→水を付けて磨く→ワックスを塗る→水を付けて磨く
この工程を繰り返し行うことで、見違えるような変化が起こります。
わかりますでしょうか。ワックス→水で磨くの工程を4〜5回繰り替えしてこんなにピカピカになります。
繰り返せば繰り返すほど、鏡のような表面になるので、ぜひチャレンジしてみてください。
完成したキレイな姿を見るとまた履きたくなりますし、また磨きたくなりますね。ワックスにもカラーがあります。ニュートラル以外にも色を探してみてください。
元気は身だしなみから
クタっとした革靴、手入れが行き届いていない革靴、雑に扱われて形が変わった革靴。
朝の通勤時間に、スーツを着た人の足元をみると良い状態とは言えない革靴を多くみかけます。
良くみると足元だけではないんですよね、クタッとしているのは。それに対し、靴の手入れが行き届いている人はシャキッとしているように見えます。こんな経験、みなさんにもあるのではないでしょうか。
手入れされていない革靴を見ると疲れている印象がどうしても出てしまいます。ただこれは、本当に見る側だけの印象でしょうか。僕は、履く人の気持ちの持ち方が靴に左右されしまっているところも少なからずあるのではないかと思っています。
靴磨きは、靴と長く付き合っていくためのケアですが、それ以上に”身だしなみ”に関わってきます。
好きな服を着ると気分が上がるように、スーツをかっこよく着れた時は気持ちも引き締まりますよね。
靴磨きは面倒なことかもしれません。でも、身だしなみを整えて、自分の気分を上げてくれることを考えると費やした時間以上の効果はあるのではないでしょうか。
まだあまり革靴のケアを本格的にやったことがないという方は是非チャレンジしてみてください。きっと生活が少し明るくなりますよ!
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